「森は海の恋人」植樹祭2011/06/06 11:05

木ゼミがお世話になった畠山重篤さんが推進してきた
「森は海の恋人」運動の植樹祭が、6月5日、
気仙沼湾に注ぐ大川の上流、岩手県一関市の矢越山麓で行われました。

東日本大震災の津波で大きな被害を受け、
畠山さんも「今年は無理だ」と思っていたそうで、開催が危ぶまれていました。
しかし、一関市室根地区の自治会が
「今年はお客さんでいいからぜひやろう」と声をかけ、
被災した漁師さんたちも参加しました。
会場には約1200人が訪れ、ブナやコナラなど40種、
約1000本の広葉樹が植えられました。
はるかに気仙沼湾を望む矢越山。
小さな苗木の一本一本に、豊かな海を取り戻す使命が託されました。

被災市町村史(誌)の展示開始2011/06/09 11:41

以前お知らせした瀬田ゼミの展示が武蔵大学図書館で始まりました。
展示期間は6月6日から3週間程度です。
日本に大きな変化が生まれつつあるこの年、
久々に古巣に足を運んでみませんか。

瀬田先生からのお便りです。

さて私たちの「日本環境文化史ゼミ」の「被災地市町村史(誌)展示」ですが、
まさに突貫作業で、とにかく6日(月)から開始しました。
大学図書館を入って右側のスペースをもらいました。
岩手、宮城、福島の3班がそれぞれ自分たちで考えたストーリーで展示しました。
全体として話し合うというより、
各班が個別に打ちだしてきたことでバラバラが目に付いたり、
内容的にも整理されていなかったりと、不十分さは一杯ありますが
何といっても、知らない者同士が集まってゼミを開始して
40日弱でこれだけのことをやったというのは
十分評価してあげていいのではないかと思います。

彼らなりにいくつも小さな工夫をしているところなんか、うれしいですよ。
私も知らなかったことが多々あって、
普段気にもかけずに通り過ごしていることに気付かせられましたね。

市町村史にしても、なんでここがこんなにも分不相応に
大金を使ったどでかいもの作っているんだと思ったりしました。
それに対して宮城の『志津川町史』(現南三陸町)なんか
「市町村史」とは思えないようなタイトルをつけて、
郷土に対する思いを表現しようとしているのもあって
そんなところがやられてしまったことに、改めて慄然としたものです。
『石巻の歴史』なんかあんまり充実しているので
つい「日本の古本屋」で探して個人的にもバラで買ってしまいました。

学生たちはこうやって一歩を踏み出したことで
「行ってみたいよね」とか「話きいてみたいね」と会話しています。
展示期間は3週間ほどもらいましたので、まあ時間があれば見てやってください。
これからどんなゼミになっていくのか
私にとって武蔵最後の年ですが、気合も入ってきたというところですね。

畠山さんから葉書が届きました2011/06/20 11:11

NPO法人 海は森の恋人のHPより
畠山重篤さんから、「旧木ゼミ御一同」宛で葉書が届きました。


拝復 新緑の候、
 皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。

 さて、この度当地を襲った東日本大震災に際しまして、
早々に温情あふれるお心遣いを賜りましたこと、
誠に有難く衷心より御礼を申し上げます。

 この度の震災により三陸地方は想像を絶する被害を受け、
また私共の気仙沼市唐桑町舞根地区では、五十二戸中、四十四戸が流失、
二人の方が亡くなられ、未だ行方の分からない二人の方の捜索が今も懸命に行われております。
 このような状況下、喪に服しながら私共も、復興に向けてゆっくりと新しい歩みを始めました。
 六月五日には、震災後も変わることのない森と川と海との連環、
そして皆様の多大なるご支援により、大勢の参加者を迎えて第二十三回森は海の恋人植樹祭を開催することができました。
 一日も早い三陸の復興、当地方、並びに水山養殖場の復興に力を尽くして参ります。
 長い道程ですが、今後も皆様のご支援、ご協力を賜ります様、心よりお願いを申し上げます。

 早速拝眉の上御礼を申し上げるべきところですが、
 取り急ぎ書中をもって御礼ならびに現況のご報告まで申し上げます。           
                                           敬具
    平成二十三年六月
                        漁師  畠 山 重 篤

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


「漁師 畠山重篤」という名乗りには、覚悟は決めたという強い決意が感じられますね。
瀬田

畠山さんの活動の詳細は下記のホームページで見られます。
http://www.mori-umi.org/

瀬田ゼミの展示2011/06/27 15:20

武蔵大学図書館で、瀬田ゼミの展示が行われています。
場所は1階の入り口から入ってすぐ。

被災地を岩手、宮城、福島の3地域に分けてグループで担当し、
各地の被災の状況や被害が大きくなった原因などを調べたもの。
学生さんたちの手書きの文字がいい味を出しています。

瀬田先生の発案で図書館が新たに購入した、
被災地の市町村史(誌)は120冊を超えました。
平成の大合併で消えた旧町名のものもできるだけそろえたそうです。
展示されているのはほんの一部ですが、
それだけに、今回の震災の被害の大きさが感じられます。

明治時代の被災の様子を3回にわたって伝えた
「風俗画報」(復刻版)も貴重な資料。
避難所のスケッチは現在の苦境そのままで、
災害に学ぶこと、歴史を忘れないことの
大切さが身にしみます。

展示期間は3週程度の予定でしたが、
7月中頃まで延期される見通しです。
梅雨の合間、久々に母校を訪ねてみてはいかがでしょうか。

ただし、久々の図書館はIT化されてとまどいも少々。
カードがないと入れません…。
でも入り口脇のブザーを押せば、カウンターの人が対応してくれます。
OBなのですから、堂々と訪ねてみてください。